No.101
(1/1) ルーフネット 森田喜晴
正に「DOUだ。この屋根!」である。銅屋根クロニクル101回目は、長野県茅野市「神長官守矢(じんちょうかんもりや)資料館」そばに建つ藤森照信作の3つのユニークな茶室。この連載記事はまだ100回しか書いていませんが、個人的見解ではありますが、これほど魅力的な銅板屋根は初めてです。

空飛ぶ泥船

高過庵(たかすぎあん)

低過庵(ひくすぎあん)

神長官守矢資料館

係留中の泥船
藤森 照信(ふじもり てるのぶ、1946年11月21日〜)は、建築家で建築史家。長野県諏訪郡宮川村(現:茅野市)出身。高校まで諏訪で育つ。東京都江戸東京博物館館長。専門は、日本近現代建築史、自然建築デザイン。赤瀬川原平・南伸坊らと建築探偵団、縄文探偵団を結成し、大正時代の建築様式の「看板建築」の命名者でもある。
奇想天外・遊び心あふれるその作品は、自然素材を大胆に使い、その土地の自然とマッチしており「原始時代の家屋」が理想という。
近年の作品は「ラ コリーナ近江八幡」の「草屋根」や、「五庵」。オリンピック関連企画として、実施された「パビリオン・トウキョウ2021」において、設置された建築・オブジェのうち、新国立競技場の斜向かいに建つ茶室「五庵」は、これまで藤森が数多く作ってきた茶室の最新作である。(つづく)